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「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」

扶桑社 著:西村博之

2ちゃんねるの管理人である「ひろゆき」の著作である。表題に惹かれて買ったが、実はその答えは最初の2、3ページ目に書いてある。その後はひろゆき自身のWeb2.0に対する考えや、ミクシィ、you tube、セカンドライフなどWeb2.0的なビジネスモデルについての話や業界人との対談となる。意に反して?というか、こちらの方が「なぜ潰れないのか?」よりよっぽど面白く、一気に読んでしまった。

梅田望夫の「ウェブ進化論」や「ウェブ時代をゆく―いかに働き、いかに学ぶか 」を読んだ後、妙な違和感を感じていた(「Web時代〜」は途中で読むのをやめてしまった)のだが、この本を読んですっきりした。梅田望夫がインターネットに対する究極のオプチミストなら、ひろゆきは真反対のペシミストだ。それを言ったら身もフタもないと言うことが延々と書かれているのだが、僕には妙に心地よい。梅田さんの言ってることは理想論として分かるし、方向性としては間違っていないのだろうけど、元々「こちら側」にいた人間にとっては「今さら言われても」ということばかりだ。彼の言う「あちら側」の人間になるためには、最初からそこに居る必要があって、「こちら側」から努力して行けるようなもんじゃないような気がする。雪国に生まれた子供が歩くのと同じようにスキーができるのとの同じで、大人になって始めた僕らはとてもかなわない。大学生にはいい刺激になるかもしれないが、50前のオッサンがどうこうできる話ではないんじゃないかと。

ひろゆきのこの本はそんな不安や妬みを解消してくれる。「Web2.0なんてない」「インターネットの世界なんてそんなに変わらない」と言うひろゆきの持論は、極端かもしれないけど本質を突いているような気がする。(と言うか、そう思いたい) 梅田さんの本を読んで僕と同じような違和感を持った人にお薦めの一冊。梅田さんシンパも「対本」として読んだ方が良いと思う。

| comments(3) | 読書感想文 | by yabusho
コメント
読みました。私にとっては最低の本でした。やっぱりこの著者は変わらないな、と。私は大嫌いなんだと再発見しただけでした。詳しい批判は日記の方で。
| ちな | 2008/03/22 6:39 PM |
…読みました。
そうですか、そんなにひどかったですか。。。
ひろゆきの著作権に対する認識の低さは別として、梅田さんらが楽観的にWeb2.0を持ち上げることに対して一定の批判をしていると評価したのですが。「Web2.0で儲かっている人はWeb2.0のことを書いたりしゃべっている人だけ」という下りは我が意を得たりという思いでした。まぁ、僕の場合、自らがWeb2.0の住人ではないという自覚があって、妬みの気持ちが強いのかも知れませんが。
ところで、梅田さんがまた本を出したようですが、読みましたか?僕はもう、ちょっとって感じです。
| yabusho | 2008/03/24 9:10 AM |
「Web2.0で儲かっている人はWeb2.0のことを書いたりしゃべっている人だけ」というのは、その通りです。でも、言ってみればこれは普通の人の常識だと思っています。その程度のことで、さも自分は分かっているみたいな書き方に嫌悪を覚えるわけです。私は彼に対する偏見があるんでしょうね。

梅田さんの新しい本は知りませんが、内容はだんだん希釈されていくでしょうから読もうとは思わないです。対談本を2冊読みましたが、面白くはありませんでしたし。
| ちな | 2008/03/24 10:40 AM |
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