タイのお話 〜マイペンライ!〜
タイ中部で列車同士が正面衝突、3人死亡(nikkansports.com)

>バンコクから南部ヤラに向かう列車が駅で停車していたところ、バンコクに向かう対向列車が誤った線路に進入、衝突した。

こんなことが起こるのかというのが日本人の感覚だろうが、タイでは「あり得る」話である。タイ人は基本的に真面目で仕事熱心な国民だ。けっしてわざとサボったり手を抜いたりすることはないのだが、タイには「マイペンライ」と言う魔法のような言葉があって、それにまつわる信じられないような話をよく聞いた。

日本の自動車会社が現地で生産を始めた頃の話である。日本と同様、ラインに乗せて組み立て行くのだが、必ず最後にボルトやネジなどの部品が余るらしい。日本なら総点検となるところだが、そこは楽天的なタイ人なので「マイペンライ」と言って通してしまう。これだけたくさんの部品のほとんどを取り付けたのだから、少しぐらい余っても大丈夫だろう、と言うことらしい。

「マイペンライ」は誠に不思議な言葉である。直訳的には「どういたしまして」と言う意味らしい。「コップンカップ」(ありがとう)と言うと、「マイペンライ」と返ってくる。「心配ない」(ドンマイ)的な使われ方もする。それなら普通は慰め的に使われるはずだが、交通事故などで加害者側が被害者に「マイペンライ」とやる場合もある。この場合のニュアンスは車の組み立ての話の使われ方に近いのか。仕事のミスで社員を叱って「マイペンライ」とやられた時にはさすがに激怒してしまった。しかし、彼らからするとこれも正しい使い方なのである。

とにかく、何かあるとタイ人は「マイペンライ」だ。ちなみにきちんとした謝罪の言葉「コートー」(直訳すると「私に罪を与えてください」)というのもあるのだが、滅多に使われない。交通事故を起こしても絶対に謝らない。謝ると自分のミスを認めたことになり、不利になるからだ。このあたりは欧米人の感覚に近い。きっと今回の事故を起こした列車の運転手も警察に言っているだろう。「マイペンライ、ナ」(大丈夫だって)。
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タイのお話 〜バンコクのテロ〜
バンコクで連続爆破テロ、市民ら十数人が負傷(nikkei.net)

もう去年の話(12/31)となるが、タイの首都バンコクで連続爆破テロがあった。
その後情報が出ていないので詳細は分からないが、一説によるとクーデターで事実上追放されたタクシン元首相のシンパが政治状況の悪化を狙った犯行だという。…だとしたら、これは由々しき問題だ。

以前のエントリーにも書いたが、タイのクーデターは国王の仲裁によって収まってきた。国王は国家元首と同時に「仏様」であり、仏様に逆らう国民はいないからだ。いつの時もクーデターは国王の元での権力闘争であり、王政そのものを否定することはなかった。しかし、今回のテロは国王の裁定に不満を持った勢力がその意思を明確に表示したのである。

タクシン元首相がその座を追われた一因として、国王の影響力縮小を図っていたためという説がある。僕がバンコクにいた十数年前は、そんなことを発想すること自体あり得なかった。「賢王」と言われるプミポン国王も今年で80歳。在位中の大きな変化はないだろうと予想していたが、どうやらそうでもないらしい。しばらくはタイの政治から目が離せない。
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タイのお話 〜サソリ・タランチュラ・キングコブラ〜
ついこの間、輸入ジーンズの中にサソリがいて刺された人が入院する騒ぎがあったが、僕もタイでサソリに刺されたことがある。

スルメの加工工場で長靴を履いた瞬間、足の裏にチクッと鋭い痛みが。ガラスでも入ってたのかと長靴を脱いで逆さに振ると、出てきたのはなんと1僂らいのミニミニサソリだった。幸い、小さかったので少し腫れた程度で済んだが、タイにサソリがいるなんてその時まで知らなかった。

聞いた話だけど、バンコクに住んでた人が朝、コーヒーを飲もうとしてカップを持ったら、中にタランチュラがうずくまっていたとか。まったく、彼の国の野生はたくましい。一番驚いたのは、工場にキングコブラが出た時。「出た」と聞いただけでこちらはビビッて腰が浮いてしまったが、工員達は嬉々として走り出した。行くと一人がキングコブラのシッポを持って振り回している。さんざん地面にたたきつけて殺した後、かば焼きにして食べていた。何でも強壮剤として珍重されるらしい。

そう言えば、タイの南部にあるゴルフ場では「キングコブラ注意」の看板を何度か見た。日本で「まむし注意」というのは見たことはあるが、キングコブラは桁が違う。バンコクにあるスネークセンターで見たヤツは体長3mはあった。こんなのがラフにいるのかと思うと、OBを打っても探しに行く気にならない。たくさんボールを無くしたが、命あっての物種だとあきらめた。
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タイのお話 〜クリスマスと繁忙期〜
タイにもクリスマスはある。
90%以上が仏教徒だが、それはそれ。日本と同じようにクリスマスは最早宗教ではなく、年中行事だ。この時期になると、デパートや商店はクリスマスの飾り付けを行い、イルミネーションの灯がともる。特に高級ホテルのイルミネーションは豪華できれいだった。

ところで、タイは今、乾期の真っ最中。大体11月頃から翌4月頃までが乾期となり、ほとんど雨が降らない。そして、正月を挟んでクリスマス頃から2週間がタイの「冬」となる。年間平均気温が25度を超え、12月でも昼間は30度になるのに何が「冬」だと思っていたら、不思議とほんとにこの2週間だけは涼しくなるのだ。

なのでタイの12月は「ウインターセール」と「クリスマスセール」が同時にやってきて、年明けの「ニューイヤーセール」となる。おまけに2月は旧正月でまた忙しい。南国のタイはいつものんびりとしているのだが、この時期だけは何となく慌ただしくなるのがおかしかった。

※もしタイに旅行を計画しているなら、間違いなく「年末年始」が最適です。お金は高いけど。安く行くなら2月頃かな。3月になるとタイは「夏」で、一年中で一番暑くなります。昼間の最高気温は35度。おすすめしません。5月の連休あたりから雨期に入り、夏休み頃は毎日夕立ちがあります。雨期と言ってもシトシト続くのではなく、いきなりドッと降って終わり。でも降り方が半端じゃないので。天候を一番に考えるなら、年末年始がベストです。
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タイのお話 〜タクシーの料金交渉〜
タイでは基本的には自家用車で移動していたが、他の社員が使っている時や行き方が分からない時はタクシーに乗った。今では各車に料金メーターがついているそうだが、僕がいた頃は行き先を告げて料金交渉をする必要があった。東南アジアはどこでもそうだが、モノの価格は相対であり、交渉次第でどうにでもなる。従って、買い物するにもタクシーに乗るにも交渉力が必要であった。

タクシーの運ちゃんは人を見て値段を吹っかけてくる。こちらが日本人だと分かると法外な料金を要求する。大体、相場の2倍〜3倍だ。こちらはそれを半分〜3分の一に値切ってから交渉が始まる。
僕「シーナコン銀行まで、いくら?」
運「300バーツ」
僕「高いよ。シーナコン銀行だよ。100バーツで行けるだろ。」
運「うーん、じゃ200バーツ」
僕「120!」
運「180!」

で、結局150バーツに収まるわけだ。交渉のポイントは「もういいか」というところで一回、諦めたフリをすること。「じゃあ、要らない」と言うと慌てて「待って待って、その値段で良いから」ということになる。しばらくして「僕って結構商売上手じゃん」と悦に入っていたら、タイ人の秘書が「あなたは高いタクシー料金を払っている」と言う。聞くと彼女は僕のさらに2割〜3割安い料金で乗っているみたいだ。やっぱり、日本人と言うことでぼったくられているのか。

悔しいので作戦を考えた。タクシーに乗る時、僕は物陰に隠れていて秘書に料金交渉をさせる。まとまった後に出て行くわけだ。これで随分安く乗れるようになったが、自分自身で交渉したわけではないので、釈然としなかった。まぁ、でも考えてみれば日本人ビジネスマンと言えばタイでは上流階級のケツッペタに位置づけされる身分である。運転手やメイドを雇う身であまりみっともない料金交渉はいかがなものかと考え直した。以来、あまりしつこい交渉はしなくなったが、時々相場の5倍くらい吹っかけてくるヤツがいて、その時は頭に来て徹底的にやっつけた。もっとも、近藤紘一さんの本によるとベトナムでは10倍、20倍が当たり前だそうで、タイ人の方が「慎み深い」らしい。

タクシーの料金交渉はなくなったが、トゥクトゥク(サムロー)という自動3輪やバイクタクシーはまだ交渉制らしい。いつかまたバンコクに行った時は料金バトルしてやろう、と思う。
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